漁師の協業による定置網
前網浜ではホヤ、ホタテ養殖が中心でしたが、震災前から定置網を行っていた一人の漁師がいます。
自分だけのことを考えれば、国・県からの支援で自己資金なしでも復旧可能でした。
この浜の主力はなんと言ってもホヤで、すでに種苗を付着させる作業スタートしましたが、収益をあげられるのは、3~4年後となります。
こうした中、この漁師は浜の皆さんに協業による定置網を呼びかけました。そうしたところ8人の方が賛同、生産組合を結成、準備に取りかかっています。「前網定置網部」です。
この地方では協業化に対しかなりの抵抗感があると言われてきました。一匹オオカミ気質が強く、仲間を作っても失敗するから喧嘩してでもやめろーという先祖の戒めがあるそうです。(河北新報 1月25日)
因習を打ち破り、定置網に活路を見出し、実施に向けスタートしました。
とは言え、前途多難な問題がいっぱいです。
まずは資金です。
現在定置網に使う船2隻建造の準備をしています。
網も調達しなければなりません。
これらを協同利用することで6分の5の補助金がでます。
仮に船、網の取得に3億円必要と試算すると5千万円事業者負担となります。
定置網を設置するためには、海底の状況把握や設置作業は専門の潜水士の仕事になります。
潜水士を雇用しなければなりません。
海底にある瓦礫の撤去も急がねばなりません。
港には資材を置く建物、作業を行う建物も必要になってきます。
多額の資金が必要となります。
ほとんどの漁師は自宅も流され、家のことも考えねばなりません。
現在仮設住まいです。
低利な貸付制度あり、支援を受けることも可能です。
例えば、沿岸漁業者向けに近代化資金があります。
貸付を受けるためには、漁業経営改善計画を作成し、知事に申請し認定を受けねばなりません。
デスクワークの経験が少ない漁師の皆さんにとっては大変な作業となっています。
しかも、申請した金額は、即全額貸付とはならないということです。
新造船が引き渡しと同時に代金を支払わねばならないというのに、どうすればよいのでしょうか?
困難な課題は山積みですが
協業作業による8人の漁師の皆さん
船も網も 必要とする機材も、建物もない中ですが、
必ずや成功します。 祈念しております。
ガンバル漁師の皆さんへの
振込先は下記のとおりです。
前網定置網部 ○ゆうちょ銀行
・振替口座 記号番号
02220-6-118643
○宮城県漁業協同組合 コード 9453
・支店コード (本所) 001
・口座番号 (普通) 0839448
ご支援金よろしくお願いします。
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